国籍も宗教も異なる多くの渡来人が眠る国際墓地 稲佐悟真寺国際墓地 長崎にある3ケ所の国際墓地の中で、最も古い歴史を持つのが稲佐悟真寺国際墓地です。中国人を始めロシア人、ポルトガル人、オランダ人、フランス人、イギリス人、イスパニア人、アメリカ人、インド人、ユダヤ人などが埋葬されています。そのほとんどが航海中の死者や長崎市内における死亡者です。この墓地の特徴は何といっても、浄土宗・悟真寺の境内にあり、仏教寺院の中に道教、キリスト教、イスラム教など異なる宗教の墓地が併存しており、歴代住職によって守られてきた世界的にも珍しい国際墓地であることです。 唐人墓地祭場所石壇 市指定史跡 慶長7年(1602)、唐人の商人であった欧陽華宇(おうようかう)と張吉泉(ちょうきつせん)は、貿易のため長崎を訪れていた商人や、明からの政治亡命者の死没者のための墓地開設を当時の長崎代官であった末次平蔵に請願しました。その結果、菩提寺であった悟真寺の隣接地に唐人墓地が開設されました。その後寺請制度により、唐人の菩提寺は唐寺へと移ることになりましたが、幕府から『百間四方の地を唐人墓地とする』という朱印をもらっていたため、墓地は変えずにそのままとなりました。現在でも悟真寺における中国人墓地では新しい墓碑が増えており、いまなお大切にされています。 稲佐悟真寺国際墓地 インフォメーション 所在地 〒852-8008 長崎県長崎市曙町6番14号 電話番号 095-861-2654(悟真寺) アクセス 【路線バス】JR長崎駅前からバス「稲佐」行で約10分「悟真寺前」下車すぐ